
風が吹いた。
お気に入りの帽子が吹き飛ばされた。
病院の植木の隙間に落ちた。
防犯目的もあるだろう、入れない作りになっている。
とりあえず病院の受付にヘルプを請う。
わたし「かくかくしかじかで...傘か何か貸していただけませんか?」
職員さん「ここにはありません。防災センターに行ってください。」
わたし「えっと、防災センターどこです?汗」
職員さん「裏です。」
病院は広い。見つからない。
仕事まであまり時間がない。
焦る...
防災センターが見つからないので、現場に戻り、何か帽子を引っ掛けれそうなものを探す。
カップルが目の前を通った。
焦って植木を覗き込むわたしを、怪訝そうな顔でじっと見ながら通り過ぎた。
植木を飛び越えようか、、、
いや、わたしの運動能力では怪我するか植木をぐちゃぐちゃにしてしまう。
どうしよう...
その時!
トラックの運ちゃん「どうしたん?」
神降臨!!
わたし「かくかくしかじかで...傘か何かないですか?涙」
運ちゃん「あるよ!」
彼はトラックの荷台からちょうど引っ掛けれそうな長い棒を取り出して、
さらに自ら降りてきて、棒を巧みに使い、帽子をとって渡してくれたのだ。
何度もお礼を言ってから、仕事に急いだ。
チャリでダッシュしながら、目に涙が浮かんだ。(が、風ですぐ乾いた)
病院の職員さんが悪いわけではない。
カップルが悪いわけではない。
ただ、トラックの運ちゃんの優しさに感動した。
わたしも困ってる人に手を差し伸べれる人になろう。
目の前の人を見過ごして先ばかり見てないか。
現代社会で忙しく生きてると、見逃すことがたくさんある。
ゆっくり座る時間を持とう。
周りに目を向けてみよう。
自分のために使う時間。
誰かのために使う時間。
バランスとろう。
明日から水星逆行。焦りは禁物。
凪も味わう。
may